2019-10

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堤未果, (株)貧困大国アメリカ

ルポ 貧困大国アメリカ IIに続いてもう一冊。 シリーズ完結編で、貧困を生み出す巨大企業と政府の癒着を見事に描ききっている。大企業に絡め取られる農場経営、GM種子による食の支配、切り売りされる公共サービス。どれも現在のアメリカを理解する上で欠かせないものばかり。特に公共サービスの崩壊については、民間企業が運営する自治体Public Private Partner (PPP) の動向も取り上げられており興味深い。
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堤未果, ルポ 貧困大国アメリカ II

ルポ 貧困大国アメリカの続編。 今回は、学資ローンによる借金地獄、社会保証の崩壊による高齢者の転落、借金漬けにされる囚人たちなどが新たに取り上げられる。前巻に引き続き、医療改革が一向に進まない理由についても語られる。どれも近い将来に日本が同じ道を辿りかねないものである。
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田中慎弥, 孤独論 逃げよ、生きよ

15年間の引きこもり生活の後に小説家としてデビューした著者が、その間に向き合っていた孤独を論じる。 外圧による思考停止 (これを著者は奴隷状態と呼んでいる) に陥らないため、意識的にいまいる場所から逃げ、冷静な頭で能動的に将来のことを考えることが必要。この過程で、孤独と向き合い、不安に耐え、思考を強化することは避けられない。
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7 Billion Humans

Human Resource Machineの続編。7 Billion Humansをプレイ。 大枠は前作を踏襲しているが、最大の違いはavatarが複数になったこと。簡易的ながらも分散プログラミングが楽しめる。tell/listen命令により、プロセス間でメッセージまで送れる。とはいえ書くプログラムは一本だけなので、各avatarに異なる処理をさせたい場合は貧弱な命令を駆使して状況により処理を分ける工夫が必要となる。ここが腕の見せ所。 前作同様、自力で完全クリアはかなり難易...
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「超」整理手帳 スケジュール・シート スタンダード2020

今年も例年通りスケジュールシートを更新。昨年に引き続きKADOKAWA版。特に仕様の変更はなし。
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九井諒子, ダンジョン飯 (8)

前巻まで少しシリアスな展開が続いていたが、チェンジリングのおかげで少し場がなごんだ。ユーモアあふれる料理も復活。